アルミ溶接は MIG か TIG か|プロセスの使い分けとワイヤ・溶加棒の比較

アルミ溶接には MIG(GMAW)TIG(GTAW)という 2 つの主要プロセスがあります。適切に選べば効率と外観を両立できますが、誤ると、ビード外観の悪化にとどまらず、ロット全体が不良になることもあります。本記事では、カナダ Indalco アルミ溶接材料のアジア唯一の正規代理店である商濠實業(Mastership)が、両者の違いと使い分けを整理します。

アルミ MIG:高速、量産と中厚板向き

MIG はレイヤーワウンドワイヤを連続送給し、溶着速度が高いため、板厚 3 mm 以上の中厚板と量産に適します(フレーム、トレーラー、タンク、構造部材)。アルミ MIG は通常、短絡移行ではなくスプレー移行またはパルスモードで施工します。課題はアルミワイヤが軟らかく送給トラブル(バードネスト)を起こしやすいことで、送給方式(スプールガンまたはプッシュプル方式。U 溝送給ローラと PTFE ライナを併用。送給距離が長い場合は特に重要)とワイヤ自体の品質が成否を分けます。送給が安定し線径公差の小さい輸入ワイヤに投資する価値があるのは、まさにこのためです。

アルミ TIG:緻密、薄板と外観部品向き

TIG は溶加棒を手で添加し、交流(AC)を用います。電極プラス側の半サイクルでアルミ表面の酸化皮膜が破壊されるため、ビードが緻密で美しく、入熱の制御もしやすくなります。板厚 3 mm 以下の薄板、配管、自転車フレーム、外観要求の高い部品に適します。欠点は速度が遅く、溶接士の技量が求められることです。

早見表

MIG(GMAW)TIG(GTAW)
速度速い。量産向き遅い。精密作業向き
板厚おおむね 3 mm 以上薄板・精密部品
外観実用重視細かなうろこ状ビードで美観に優れる
技量の要求中程度(送給系のセットアップが要)高い(両手の協調)
使用する溶加材レイヤーワウンドスプール溶加棒(ロッド)
代表的用途トレーラー、タンク、構造部材自転車フレーム、配管、補修

よくあるご質問

同じ銘柄で MIG 用と TIG 用の両方がありますか?

はい。Indalco は全銘柄(ER4043・ER4047・ER5183・ER5356・ER5554)を MIG レイヤーワウンドスプールと TIG 溶加棒の両形態で、同一の化学成分で供給しています。1 つの製品で両プロセスを併用しても材質の不整合を心配する必要はありません。銘柄の選び方はアルミ溶接ワイヤ選定ガイドをご覧ください。

アルミ MIG で送給不良が続く場合、何を確認すべきですか?

まず 3 点を確認してください。送給ローラが U 溝か(V 溝ではないか)、ライナが PTFE(テフロン)製か、そしてワイヤ自体の線径公差とレイヤーワウンド品質です。送給距離が長い場合はスプールガンまたはプッシュプル方式の導入もご検討ください。品質の安定したワイヤに替えても改善しない場合は、お問い合わせください。送給システムと溶接条件の技術相談に対応します。

薄板ではどちらを選びますか?

2 mm 以下は TIG を優先します。2〜3 mm で生産性も求める場合はパルス MIGを用いると、速度と入熱制御を両立できます。

2 つのプロセスを、一か所で

商濠實業(Mastership)はカナダ Indalco アルミ溶接材料のアジア唯一の正規代理店として、MIG レイヤーワウンドスプールと TIG 溶加棒を全銘柄で在庫し、ABS・DNV など国際認証を取得しています。母材とプロセスを添えてお問い合わせください。材料の手配とサンプルのご提供で支援いたします。